西山のふもとに広がる大原野は、かつて天皇や貴族も訪れた風光明媚な地。桜色に染まる山々を眺めに、お出かけしてみませんか。
- 大原野神社おおはらのじんじゃ
- 784年に、奈良の春日大社から分霊された神社。別名「京春日」とも呼ばれます。国家鎮護の社として藤原氏の信仰を集め、かの道長や中宮彰子、紫式部も参詣したとか。春の見どころは、純白の鞠のような花が咲きこぼれる「千眼桜」。満開の見頃が2、3日と短いことから「幻の桜」といわれ、咲き誇る姿を見ることができたら、千願(千の願い)が叶うと伝えられています。
- 正法寺しょうぼうじ
- 鑑真の弟子が開いた「正法寺」。うさぎや獅子、鳥などの動物に見立てた石が並ぶ、ユニークな石庭が人気です。中央には、鮮やかな薄紅色のしだれ桜。その向こうには東山連峰がはるかに霞み、桜越しの絶景を楽しめます。
- 十輪寺じゅうりんじ
- 平安時代の歌人、在原業平ゆかりの寺院。立って、座って、寝て…と見かたを変えると、風情が変わる「三方普感の庭」で知られます。春の名物は、樹齢約200年の「なりひら桜」。巨大な桜から花びらが舞い降る姿は圧巻です。
- 善峯寺よしねみでら
- 徳川綱吉の母・桂昌院お手植えの桜がある山寺。約3万坪の広さを活かした回遊式庭園になっていて、100本以上の桜が美しく咲きます。山々にもぼたん桜や山桜が咲きあふれ、約1ヶ月の間、桜づくしの景色を堪能できます。
- 春日乃茶屋かすがのちゃや
- 散策時にぜひ立ち寄りたいのが、大原野神社参道沿いにある「春日乃茶屋」。京都の農家がお互いに贈り合っていた『よもぎ団子』を味わえます。伝統的な麻の葉模様をあしらっていて、大原野産よもぎの爽やかな香り、粒あんの甘みとほのかな塩気がたまらないひと品。もう少しお腹を満たしたいなら、ぜひ茶屋の隣にある「そば切り こごろ」へ。自家製粉・手打ちの本格的な味わいで、春は大原野産たけのこを使ったそばも楽しめます。


京都駅から大原野へのアクセス
- 「京都」駅から市営地下鉄で「四条」駅下車、
阪急京都線に乗り換えて「東向日」駅下車、
阪急バスに乗り換え(大原野神社・正法寺方面は6365系統「南春日町」バス停下車、十輪寺・善峯寺方面は
66系統「小塩」「善峯寺」バス停下車)
※バスの本数が少ないため、時刻表の事前確認をおすすめします。
大原野は、たけのこの名産地でもあるんだ。ここの土はミネラルや栄養素がたっぷり含まれているから、柔らかくておいしいたけのこができるんだって。たけのこのお造りや天ぷら、ぼくも食べてみたいな。